勝間和代著『起きていることはすべて正しい』で推薦されていた本を何冊か読みました。
中でも印象深かったのがこれ。
『良心をもたない人たち』 マーサ・スタウト著 木村博江訳
アメリカでは25人に1人いるという「反社会性人格障害」の見分け方と対処法を教えてくれる一冊です。
25人に1人、すなわち4%というのはどんな数字なのか?
摂食障害に悩む人よりは多く、
統合失調症の4倍であり、
結腸癌を患う人の100倍、だそうです。
日本では反社会性人格障害はアメリカよりだいぶ少ないようですが・・・
反社会性人格障害の臨床診断では、以下の七つの特徴のうち、少なくとも三つをみたすことが条件とされているそうです。
1.社会的規範に順応できない
2.人をだます、操作する
3.衝動的である、啓角精がない
4.カッとしやすい、攻撃的である
5.自分や他人の身の安全をまったく考えない
6.一貫した無責任さ
7.他のひとを傷つけたり虐待したり、ものを盗んだりしたあとで、良心の呵責を感じない
この本にはさまざまな反社会性人格障害の人々がでてきます。
秘書の腕をへしおるハンサムで超優秀なビジネスマン。
嘘ばかりついて他人を困らせる看護師。
殺人を犯して投獄されながらも嘘をついて同情をひきつづける美女。
読んでいてゾッとしました。
「私の身近にいたあの人も、これだったんだ」
と気づいたからです。
大学の入学式で知り合った彼女は、認めるのはいやですが、とても可愛らしい女の子でした。
自分でもそれをよくわかっていて、一対一で話しているときも周囲をちらちら見る(「誰か私を見ていないかな?」)ような子。
身体が弱かったり、友だちに振り回されたり、同情するようなところがかなりあって、彼女にべったり頼られるような形で友だちづきあいを続けていました。
大きな事件が起きたのは、ある晩のこと。
大学のそばで飲み会を開いていたんですが、彼女が途中で帰ると言いだしました。
盛り上がっていたし、彼女の家はそこから大通りを歩いて数分の近さということもあって、珍しくだれも送ると言いだしませんでした。
私は「家についたらメールか電話してね」とだけ言いました。
30分たっても連絡なし。
1時間たってもなし。
さすがに心配になって電話をかけまくったら、一度だけ彼女がでました。
「キャーたすけて」
という叫び声と、なにかがぶつかり、倒れる音。
みんな真っ青になって、あわてて会計を済ませ、雨の中を走り回りました。
数時間後、男友だちにおぶわれて彼女がアパートに帰宅(意識不明)。
目を覚ました彼女に事情を尋ねると、
「前々からストーカーに遭っていて、警察にも相談していたんだけど、今日その男から羽交い絞めにされて大きな石で殴られた」
確かに、後頭部からは流血しています。
もちろん警察に通報です。
結論から言いますと、すべて自作自演でした。
警察から電話を受けたのは私で、そのことは一緒に飲んでいた&一緒に暮らしていた彼(現夫)にしか話していませんけど。
ケーサツの言うことなんかアテになんのー?
とお思いの方もいらっしゃるでしょう。
私も最初はそう思いました。
「殴られた傷と自分で殴った傷は明らかに違う」
「ストーカーの相談なんか一度も受けたことがない」
といくら説明されても、彼女がそんな嘘をつく意味がわからないので、ホントに調べたの? と不信感を抱いていました。
けれどそれまでの彼女の言動を総合したり、その後の言動を見ていくうちに、
しみじみ「あー全部嘘だったんだなあ」とわかってしまったのです。
嘘をつくのに理由なんかないんですね。
当時彼女と一緒に受けていた心理学(必修だった)の先生に彼女のことを相談したら、先生は彼女にそういう兆候があることに気づいていたそうで、
「まずは自分を守ることだ」と私に諭してくれました。
『良心をもたない人たち』にはこう書いてあります。
「だれを信じるべきか判断するとき、忘れてはならない。つねに悪事を働いたりひどく不適切な行動をする相手が、繰り返しあなたの同情を買おうとしたら、警戒を要する」
「同情からであれ、その他どんな理由からであれ、サイコパス(反社会性人格障害)が素顔を隠す手伝いは絶対にしないこと」
「相手を支配するのではなく、助けたいのなら、みずから助かりたいと望んでいる人だけを助けること」
彼女はその後どうなったかと言いますと、女優(歌手だったかも)を目指してスクールに通っていましたが、
キャバクラ勤めが田舎の両親にばれて、実家に連れ戻されました。
数年前、上京してきた際に一度数人で会いましたが、それきりです。
もう会うことも連絡を取り合うこともないでしょう。
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